心の変革

世界で増え続け、環境に悪影響を与えているプラスチックゴミ。大手コーヒーチェーン店が非プラスチック製ストローの導入を決定したり、スーパーのレジ袋が有料化されたり等、身近な所でも削減への取り組みが進む。最近、地球温暖化の問題を巡って、議会前で…

行動することに意味がある

兵庫県福崎町には、民族学者・柳田國男の生家が移設・保存されている。氏が自ら「日本一小さい家」と述べるほど、幼少期の生活は貧しかった。9歳の時、現在の加西市に移り住み、飢饉が起こる。約1ヶ月の間、おかゆだけの生活を送った。この飢饉は、「私を…

まだまだ

将棋の羽生義治九段が先日、「昭和の巨人」と呼ばれた大山康治十五世名人の大記録を抜き、歴代新記録となる通算1434勝を達成した。プロデューから約33年半で果たした偉業であるが、氏の様子に浮かれたところはなかった。淡々と「まだまだ領域にはいってな…

勢い

レスリング女子57キロ級の世界選手権代表を懸けた決戦は白熱した。五輪4連覇中伊調馨選手と63キロ級でリオ五輪を制した川井梨沙子選手の女王対決である。両者共に"大事なのは気持ち"と明言していた。試合は互いに譲らず、残り時間は1分に。伊調選手がタッ…

正義が栄える時代

アルゼンチンの文豪ボルヘス探偵小説について語っている。「謎は知性の働き、知的操作によって解明されなければなりません」犯人との緊迫した"知恵比べ"が探偵小説の魅力の一つ。いかにして巧妙なうそを見抜き、犯人を暴いていくか。アガサ・クリスティが生…

人間同士の絆

「今、話題の動画はサバイバル !」と高校生が目を輝かせて語っていた。道具や食料を一切待たず、無人島や秘境で数日間を生き抜くという、アメリカのテレビ局の企画である。実際に見て、引き込まれた。まず水や食料の調達。次に火の確保。そして居場所の整備…

友への励まし

花には、メシベとオシベだけでは受粉できないものが多い。風や虫が仲立ちをする。吉野弘氏の詩「命は」につづられている。「生命は/自分自身だけでは完結できないように/つくられているらしい」。植物に限るまい。人生も、受粉を助ける"風"のような存在があ…

若者との交流

年齢を重ねると知らない間に思い込みが強くなってしまいます。 若い時は、指摘されたりすることもありますが、次第にされなくなります。 思い込みがあると、色々な問題が人間関係で起きます。 nTechによって、コミュニケーションを通して、思い込みに気づけ…

必要なものは、ない

最近、自分自身にとって何が必要で、必要でないかを考えることがあります。 家、お金と色々でてきます。 家やお金で何をするのかと、考えた時に、誰かと過ごすために家やお金が必要だと考えている事に気づきます。 見える物質的なものが必要ではなく、見えな…

気迫と執念の行動

令和最初の大相撲は、平幕の朝乃山が優勝を飾った。富山県出身の力士の優勝は、明治から大正にかけて活躍した横綱・太刀山以来、実に103年ぶりである。 朝乃山は小学生の時、太刀山の遺族の寄付によって誕生した「太刀山道場」に通った。しこ名の「山」は、…

誰かのため

進化論を提唱した生物学者・ダーウィンが生還して、今月で210周年。彼が主著『種の起源』を出版したのは、50歳の歳だった。 出版された日に売り切れるほど、反響は大きかった。だが進化論は聖書の教えに反することから、厳しい批判にさらされたことは、よく …

分かち合う

父の料理がおいしくないーーそんなテーマの投稿欄を読んだ(読売新聞)。最初の投稿者が"お世辞にもおいしくない。"家族が困っている。どう対処すれば?"と問い掛け、それに対する意見や助言が相次いだ。 まず"うちの父もひどかった"ご飯だけ炊いてもらい"など…

異文化の融合

紀元前の18世紀頃から12世紀頃にかけてアナトリア地方(現在のトルコ)に王国を築いたヒッタイトは、知的財産の価値が分かっていた民族だ。当時極めて貴重だった鉄の製法が周辺国に渡らないよぅにし、丈夫な鉄製の武器で強国エジプトの対抗勢力にのしあがった…

人のために生きたい

101歳の医師が、110歳を診察ーーー先日、沖縄で話題を呼んだニュースである。大正生まれの現役医師が明治生まれの県内最高齢男性のもとを訪ね、健康状態をチェック。肺や心臓の機能に異常はなく、好物のお菓子を頬ばる姿に「健康そのもの」と太鼓判を押した…

心の港

30年ほど前、歌手のアグネス・チャンさんが、アメリカの大学院で学んでいた時のこと。授業で「家族のあり方」が議論のテーマになった。 理想の家族像を問われたアグネスさんが、「父親と母親がいて、子どもが何人かいるというのが基本型だと・・・・・」と言…

私は、必ずこうなる

夢を持つ人は美しい。夢の実現に生きる人はさらに美しい。 2016年の体験主張大会で、「冬の農業」を「地域の一大産業」にする夢を語った長野県の60代の壮年。幅24メートル長さ90メートルの巨大ハウス2棟で約9000株のトマトを通年栽培する。中でも、冬の厳しい寒さを…

抜苦与楽

ことわざには、逆の意味を持つものがある。例えば「待たれる身より待つ身」と「待つ身よりも待たるる身」。前者は待っ人のほうがつらく、後者は誰かを待たせなくてはならない方がつらい、という意味だ。実際、待つのも、待たせるのも、どちらもつらいもの。…

最も手強い強敵

東京のある地区の集いで、婦人が体験発表を行った。婦人は結婚後、住んでいるマンションの自治会や地域コミュニティーの活動に参加。約15年にわたる活動からは学ぶべき知恵が多かった。 当初は近隣と絆を結ぼうと思っても、なかなか踏み出せない。そこで大切…

生き証人の一人

水の都ベネチアはアドリア海に無数の杭を沈めてできた埋め立て地だ。美しい聖堂も邸宅もその上に立つ。しかし町を飾りたてても水上に暮らす「たよりなさ」は消えない。この地に立つとベネチア人の何百年もの孤独を足の下に感じると随筆家の須賀敦子さんは記…

気迫と執念の行動(

令和最初の大相撲は、平幕の朝乃山が優勝を飾った。富山県出身の力士の優勝は、明治から大正にかけて活躍した横綱・太刀山以来、実に103年ぶりである。 朝乃山は小学生の時、太刀山の遺族の寄付によって誕生した「太刀山道場」に通った。しこ名の「山」は、…

無限の可能性

幼児教育や高等教育の無償化が進められている。19世紀のフランスでも、教育の無償化を訴えた政治家がいた。文豪ビクトル・ユゴーだ。 議員としても活動した彼は、貧困を根絶するには教育改革が欠かせないと主張。初等教育を義務教育にすること、初、中、高等…

重要なのは何を選ぶのか

食事をする店をインターネットで探す。しかし、情報が多すぎて決められない。悩んだ末に"いつもの店"にしてしまったーーこんな経験はないだろうか。 選択肢が多すぎると判断を下しづらくなる。これは「ジャムの法則」と呼ばれる。米国の学者の次のような実験…

具体的な声掛けが大きな支えになる

飛行機の中で、近くにいた赤ちゃんがぐずりだした。母親は必死にあやしたが、泣き声は大きくなるばかり。すると一人の婦人が声を掛けた。「大丈夫、赤ちゃんは泣くのが仕事。みんなそうやって大きくなったのよ」。泣き声はやまないものの、張り詰めていた場…

常に戦いの連続だ

数匹のハチとハエを入れたビン。これを横に倒し、底を明るい窓の方に向け、ふたを開ける。さて、どちらが早く外に出られただろうか。 実験の結果。ハチは明るい方向に出口を求めて"底"への突撃を繰り返すが、もちろん出られない。次第に疲れて動かなくなかっ…

本来の『強さ』

その婦人は、反抗期の息子と衝突してばかり。「うるせぇな!」と息子が言えば、「なに!その口の利き方は!」とやり返す。 ある日、会合で一つのエピソードを聞いた。会長就任式で歌の指揮にたった時のこと。その勢いで、卓上のガラスの水差しとコップがぶつ…

無名の庶民

JR信濃町駅の近くに通称「無名橋」という橋がある。同じ名前の橋は全国にいくつもあるよぅで、「無名」という"名が有る"とは何とも面白い。 その場は自動車が通れない小さな橋だが、多くの歩行者や自動車に乗る人々が利用している。"この橋がなかったら困る…

本当の友

一人が10人の同志をつくれば歴史は動くーーーこう信じて実践した偉人に吉田松陰がいる。160年前に処刑されたが、遺志を継いだ弟子たちが日本の夜明けを開いた。 彼が松下村塾を始めたのは27歳。塾といっても8畳一間の物置小屋を改造したもので、教えた期間は…

努力はうそをつかない

実に久し振りに見た。軒先につるされた「てるてる坊主」である。数日後に開催予定の小学校の運動会を楽しみにしている息子さんが、こしらえたそうだ。 期待に反して、運動会当日の天気予報は雨の心配をつたえていた。気をもむ少年に両親が言った。「祈ってみ…

何があろうといよいよだ!

なぜ人は山に登るのか"を語った名言は世界中にある。いずれの言葉にも人々が魅了されるのは、義務からではなく自らの意思で、あえて苦難に挑みゆく中に、人生の精髄を見いだすからかもしれない。その一つ、登山家・小西政継氏の言葉にこうある。「心身を擦り…

時の流れ(元号)

東京タワーの明かりが消えた。バブルの象徴だった六本木の街が静寂に包まれた。銀座のショーウインドーには白菊や黒いリボン。午前零時、皇居前広場では暗闇のなかで数百人がただ手を合わせて「昭和」を見送った。30年前の、平成が始まる時の東京風景である…