心の変革

世界で増え続け、環境に悪影響を与えているプラスチックゴミ。大手コーヒーチェーン店が非プラスチック製ストローの導入を決定したり、スーパーのレジ袋が有料化されたり等、身近な所でも削減への取り組みが進む。

最近、地球温暖化の問題を巡って、議会前での座り込みなど抗議活動を続けるスエーデンの高校生の訴えが注目を集めた。彼女の抗議は、地球の未来が危機的状況にあることを知りながら、有効な対策を取ろうとしない大人に向けらたものだ。ある国際会議では「皆さんは子どもたちを何よりも愛していると言いながら、その未来を奪っています」と鋭い言葉で迫った。

日蓮は、「立正安国論」でゆがんだ思想・哲学が異常気象などの因となることを示されている。仏法では「依正不二」ーー環境(依報)と人間(正報)は一体と説く。人間が便利さや快適さのみを求めて環境を破壊すれば、結局は自らの社会、そして未来をも破壊することになってしまう。

慣れ親しんだ「便利さ」を失うのには心理的抵抗が伴う。だからこそ地球環境の保護には、それを推進する市民一人一人の「心の変革」が鍵となる。

大切な子どもたちの未来のためにも、日々の生活で、できることから始めたい。6月は「環境月間」である。