心に届く言葉とは

「心に届く言葉とは」どんな言葉だろう?先日出版された「樹木希林120の遺言」を読み改めて考えさせられた。

"本書はありのままの自分"を貫いた樹木さんからの「贈る言葉」。「幸せというのは『常にあるもの』」「マイナスの出来事も含めて、自分の栄養かな」。誰人も避けることができない「生」「老」「病」「死」をはじめ、「人」「絆」「家」「務」のテーマで紹介されている。

「がんがなかったら、私自身がつまらなく生きて、つまらなく死んでいったでしょう。そこそこの人生で終わった」とは、闘病生活について語った言葉。「やっぱり世の家族が崩壊しないのは、女の粘り強さですよ。女が台となって"始"って漢字になる。全ての始まりの土台を作るのが女だからね」。

文は人なり。一言一言の中に樹木さんの行き方が凝縮している。仏法は「無作三身」と説く。つくろわず、ありのままの自分で生きる大切さ教える。人は結局、自分自身にふさわしい人生を生きるもの。ならば、自分自身に正直に生き抜きたい。

「正直はーーーどこででも通用する唯一の貨幣である」ロシアの文豪トルストイが書きとどめた中国のことわざである。